森や海が動物たちにとっての住環境であるように、家は私たちを取り巻く「環境=アンビエント」です。見た目の美しさはもちろんのこと、暮らしの中でちょっとした瞬間に感じる「あ、これいいね」を追求すること。それがフクダのアンビエントデザインです。例えばコンセントの位置や形、部屋ごとに異なる必要な明るさ、肌に触れる素材の選び方。つい見落としがちな、小さな小さな配慮を欠かさずに、はっとするような美しさと、ほっとする心配りのデザインが、フクダの家を美しく住みやすい「環境」にしています。
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DESIGN
フクダの家は内壁・天井に漆喰を標準採用しています。左官職人による木コテ仕上げの表面は、白く明るくどこまでも柔らかい印象を与えてくれます。高い耐火性・耐久性を持つことから、古来から城や蔵にも用いられてきましたが、現代の高気密・高断熱の住宅においては、漆喰の持つ吸放湿性によって室内を調湿したり、帯電しないため匂いが付着しないなどの特性が見直されています。
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毎日手に触れるスイッチやコンセントの位置と見た目は、日々の生活へ直結するもの。また生活動線は人によって異なるため、誰もが使いやすい高さや位置を考えた配置計画が重要です。また実用性はもちろん見た目への配慮も必要になります。存在感を消したいシーンではシンプルなプレート、空間を彩るパーツとして使いたい場所は装飾的なプレート用いるなどの設計を心がけています。
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フクダの家は玄関扉を開けた瞬間から、木の持つやわらかな印象と、寒さを感じない居心地の良さがあります。一般的に玄関土間には機能優先でタイルやコンクリートなどが使用されます。しかし私たちは、玄関も居室と同様に良好な温熱環境で居心地の良い場所にしたいと考えて、その素材には外部で用いるアイアンウッドを採用し、木の持つ柔らかい印象と耐久性を両立させています。
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その空間のためにつくられる家具や建具は、使う材料の選定から、ミリ単位の寸法設計まで、最初からそこにあったかのように調和します。設計者が考え、現場で大工の手によって生まれる造作家具、選定した取手や引手の金物・丁番で建具職人がつくるオリジナル建具。そのどちらも上質な空間を演出し、手入れをしながら永く愛着を持っていただける家のパーツとなります。
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照明計画は単に明るさを求めるだけのものではなく、心地よい時間や暮らしに豊かさを与える重要な要素として考えています。例えば、間接照明や調光機能により、季節や天候、時間に合わせて明るさを調整可能になります。また、空間の用途に適した照度計画をすることで、素材の陰影や物の存在をより繊細に感じられるようになり、日々の暮らしが特別な時間に変わります。
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豆乳・焼酎…お酒のレシピではありません。フクダの造作家具や建具などの内部塗装は、オーガニック素材を配合してつくる食材塗装。土の酸化鉄を主成分とする無機顔料のベンガラを、溶剤として用いる焼酎、色を付着させるための豆乳、防腐剤に柿渋という言わば食材を混ぜ合わせた本物のオーガニック塗装です。日本の古来から用いられている昔ながらの手法を再現しています。