〔研修〕耐震診断と耐震改修

2024年11月21日更新

研修の話ばかりになっておりますが…

以前より時々ブログにも書かせていただいております、「大阪大工匠塾」最終の実地研修に参加してきました。

解体予定の物件を使わせていただき、耐震診断・補強案作成のために現場の記録を取っていく耐震診断研修、2日目は一部の壁を解体して、耐震壁を施工する耐震補強を行いました。

〈1日目 耐震診断〉

図面の残っていない物件であることも多いため、まずは図面を起こしながら仕上げなどの情報を記録していきます。

〔平面図をさらさらと書き上げる大橋。さすがです。〕

その後、チェックすべき箇所に関して講師の方からお話を伺います。

もちろん、屋根裏・床下も・・・。

〔屋根裏、床下では、実際の耐震診断で記録を担当されている大工さんからお話を伺いました。〕

今回の床下は土ではなくモルタルで、建築ゴミやバリや釘といった鋭利な部分も見てわかる腐食や虫害もありませんでした。

それでも床下の環境については、営業職「こんなに汚いのか、もう入りたくない」、現場職「非常に綺麗、進みやすかった」と大きく意見がわかれたのが印象的でした。

事前に講師の方が記録していた用紙をいただき、各自自分たちの書いたものと見比べ、いかに見切れていないかを痛感して1日目は終了しました。

〈2日目〉

4箇所ほど壁面を解体しての、耐震補強工事の実習です。

ちなみにこちらの物件、解体が決まっていますので、「普段現場にいない人が改修した物件は大丈夫かしら…」との心配は無用です!

まずはみんなで力を合わせて解体していきます。

壁を叩き割る、という力任せに見える施工も実際には知識と技術の必要な作業です。

「間柱や柱のある箇所を叩くと、外壁に打撃が伝わって影響がでることがある」「天井に飲み込んでいる間柱を取り除くには縦割りにする」

(※極々一部ですが、もしかするとみなさまも何かの折に必要になるかもしれないので、こちらに記載しておきますね。)

講師の方々、大工さんの手も大いに借り、下地まで入れたところで耐震補強工事の施工説明です。

後付けホールダウン金物、和室用の耐震補強壁(真壁仕様)、洋室用の耐震補強壁(大壁仕様)、筋交、準耐震壁の5つ。

盛りだくさんです。

〔一つ一つ丁寧に説明してくださいます。現場ごとのイレギュラー対応も含めると、このたくさんの説明もほんの一部でしかないと思うと知識と経験値の大きさに脱帽です。〕

取り付けに関しては、それぞれの施工要領に倣って確実に行っていきます。

耐震設計通り、なるべく補修工事が少なくて済むように、、、ですが、解体してみたら予想していない事態が発生しているということは、改修工事にはよくあること。

今回も、解体した壁に腐食が見つかりました。

〔壁の細い亀裂か、サッシの隙間か。綺麗に見えた外観のどこからか、水が侵入し続けたようです。〕

今後も様々な物件と向き合って、不安につながる芽を一つ一つ丁寧に摘み取っていけるよう、これからも勉強を続けていければと思っています。

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