こんにちは　工務部　大塚です。

設計チームが渾身の力を込めて取り組むプレゼンテーション。
それに向けての準備は相当大変なものだなと横目で見ておりましたが、
まさか自分がプレゼンされる立場に立つとは考えてもいなかった訳で、何とも不思議な感覚で当日を迎えた記憶があります。

設計ヒアリングを経て、どのようなプランニングになったのかは当日の楽しみでしたが、
プレゼンの中身は概ね理解していましたので、妻に伝われば良いなという、どちらかと言うと第三者的な立ち位置にいたような。

当日提案されたものがコチラ

「緑の雲が庭とつなぐ家」

建物をL字型とし駐車スペースとの間にウッドフェンスで目隠しを施したプライベートな中庭空間のあるプランニングです。
畳敷きのリビングは上階に部屋のない天井高さを押さえた落ち着いた空間で、中庭に向く形で造作ソファを設えました。
LDK、水廻りは1階に集約しつつも、洗濯スペースは2階に配置するという、少し珍しい配置。
建物中央に設けた吹抜けから各エリアが程よい距離感で展開するプランニングです。

タイトルの「緑の雲」とは風に揺らぐ庭木の葉のことで、
建物に近づけて植樹をした庭木がまるで雲が影を落とすように室内にやわらかな陰影と揺らぎをもたらし、自然と外に視線が向く、
庭とのつながりを大事にしたいという思いから生まれた言葉だそうです。

こういうソフトな一面が「なんか設計事務所っぽいやん」と斜に構えたような感想を心の中でボソッと呟いてしまいましたが、
私たちの理想の暮らしを切り取った良いタイトルだなと、この場を借りてはじめて言っておきます！

その後パッシブデザインの根拠となる温熱環境や光熱費シミュレーション、日照シミュレーションの動画など盛りだくさんの内容でお腹いっぱいとなりました(汗)

率直な感想を妻に聞くと…
「いい家になりそうな気がする！」「次の打合せも楽しみ」
と上々な感想とともに、
「光熱費とかの話は難しくてよく分からなかったけど、省エネな家だということは分かった。
実際住んでみたらどう体感できるかな…」
となかなか紙面では伝わりにくい箇所もあったようですが、提案プランをベースに考えていこうとなりました。

ヒアリングに基づく最適解をプランニングに反映させ、ビジュアルや根拠となるシミュレーションや資料を揃え、プレゼンテーションに臨みますが、
受け手側の理解が追いつかないこともあり、一発で決まり！とはいかないものです。

ここからは設計者と施主の協同作業。より良いものに昇華するべく、次回のフィードバックに臨みます。