こんにちは、設計の古橋です。
今年の2月に宝塚市IM様邸の竣工・お引渡しを迎えました。

計画地は高低差のある約70坪の角地。
2つの片流れボリュームから成る建物の北側に駐車スペースを設け、南側にはダイニングから繋がるデッキ・お庭を計画しています。

キッチンからダイニングを望むアングル。

ダイニング上部は吹抜けとし、正面（南側）には1間半の開口を上下階に設け、ファサードを整えつつ最大限に日射取得を図っています。反対に夏場の日射遮蔽対策として、外部の建築庇やアウターシェード（将来的に設置想定）、室内側にはハニカムサーモスクリーンを設置しています。また、撮影時点では未完成でしたウッドフェンスが前面道路からプライバシーを守ります。

プレゼンテーション以降、幾度かの基本プラン変更を経て完成に至りましたが、キッチンからの眺めはIM様のご要望から、初回プランのCGイメージを守りつつ検討を進めました。

吹抜けのある開放的なダイニングに対して、リビングでは天井高さを低く抑えてその仕上げをレッドシダーの板貼りとしています。また壁際の天井を折り上げ、壁面をやんわり照らす間接照明を計画しています。

写真左手のWCLは、玄関から洗面・トイレを経由したアクセスも可能で、そのままキッチンまで通り抜けできるバックヤード動線の中間に位置します。

格子戸を介してリビングに隣接する和室。

茶道を嗜む奥様のご要望である和室は、京間6畳で計画しています。床の間、竿縁天井、炉など、実を言うと不慣れな要素を勉強させて頂きながら実施設計に落とし込んでいきました。

IM様におかれましても、炉をはじめ関連する各種金物について茶道師範へのご確認に奔走いただいたり、また工事中にそれらの現物を持ち寄って大工を含めた打合せを行ったりとご尽力くださいました。IM様邸の家づくりにおける思い出深い一面です。

IM様、改めましてご竣工おめでとうございます。

お引渡しという大きな区切りを迎えましたが、また定期点検等でお会いできること、外構やインテリアを拝見させていただけることを楽しみにしております。また和室の使い勝手なども是非お聞かせください。

今後ともよろしくお願いいたします。