こんにちは、設計の古橋です。

今回は奈良市MI様邸（2022年竣工）のスケルトン階段についてご紹介したいと思います。

大胆にも建物中央、リビング・ダイニングの中央に計画した階段は、
鉄骨のスケルトン階段だからこそ成り立ちます。

パブリックエリアの顔とする意図もありながら、圧迫感は抑えたいところ。
階段のササラの厚みや幅は、懇意にしている金物業者さんと打合せの上で最小限としています。
手摺もやはりスチール製で、転落防止用の専用ネットを括り付けることのできる最小限の部材数で計画しています。

1階に家族の集うLDKと水周りを、2階には居室とファミリークロークを計画。
均整の取れた平面計画に対して、屋根なりの勾配天井や各エリアを繋ぐ造作建具、
そしてパブリックエリアをゆるやかに仕切るスケルトン階段が作用して、立体的な空間の広がりを持ちます。

また、竣工後にお呼ばれ頂いた際にお聞きした住まいに関する話の中で、
5才になるお嬢様がこの階段を舞台に見立て、踊り場から2階ホールまでを使って、
ディズニープリンセスのショーを展開されるという微笑ましいエピソードがありました。
設計意図を超えて、住まい手様ならではの楽しみ方を見つけていただけたことが嬉しいですね。

今週末には写真・動画撮影のためにご訪問させていただく予定です。
またお住まいを拝見できること、ご家族にお会いできることを楽しみにしています。