こんにちは。工務の大塚です。
春を感じるこの頃、豊中市 FM様邸の建て方を行いました。
通常の建て方であれば、クレーン車を据え置き、資材を吊上げながらの作業を進めていきますが、
前面道路の勾配がややきつく、且つ道幅が狭い事や、道路中央上空に高圧線が横断している為、クレーン設置には難易度が高い現場です。
また通行する近隣の方々や車両の妨げになる事などを考慮して今回はクレーン車の設置を諦めました。
ではどうやって建て方を行うかと言うと……
「人力で‼」
もうこれしか方法ありません(泣)
クレーン車のエンジン音とともに始まる建て方も今回は静かなスタートです。
足場に登り、ロープを垂らして、引っ張り上げる。下からは梁を支えながら肩にかけ、所定の位置に納めていきます。
言葉で表現してしまえば何とも軽い事…SE構法は一般的な在来工法で用いられる構造材よりもサイズが一回り以上大きく、さらに専用のSE金物が付属されるとたちまちに重量が増します。
そんな「手揚げ」の建て方で力を発揮してくれるのが、通称 【荷揚げ屋さん】と呼ばれる人たち。
私たちの業界ではとても重宝する存在で、重量物や長尺サイズの材料を人力で運んでくれる人たちの総称です。
戸建ての建築では壁、天井に貼る石膏ボードを上階に運び上げる作業の際によく呼んでいます。
屈強な体格の持ち主ばかりかと思いきや、意外とスリムな体で軽々と運び上げる姿には感心させられます。
絶対マネできない、してはいけない……
建物間口分(6.37m)梁せい45cmの特大級の梁です。
組み上げる様子を写真に収めようとカメラを構えていましたが、さすがに手を差し伸べずにはいられませんでした。
私を含め10名で何とか無事に組み上げることができました。
「これが捌けたら建て方の8割は終わったようなもんや。」とは棟梁の言葉。
柱の少ない大きな間口が取れるSE構法最大の特徴が「手揚げ」では大きな仇となりました!
上階に行くにつれて、梁のサイズは小さくなっていきますが、気温の上昇とともに体力も奪われていきます。
小屋組み、屋根下地まで終えて、本日の作業は終了です。
荷揚げ屋さん3名はクレーン車に匹敵する働きをしてくれて、いつもと変わらない1日で躯体の組み立て作業が完了できました。
皆さま本当にお疲れ様でした!そしてFM様おめでとうございます!
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