紙クロス

2021年11月22日更新

こんにちは。工務の大塚です。
弊社の内装仕上げの標準仕様は壁、天井ともに漆喰を基本としていますが、一部にクロスを使用することもあります。
漆喰については過去ブログやホームページにその特徴や有効性を記載していますので、既に周知の事実かなと思いますが、
クロスについてはほとんど触れられていない!
そんな訳で今回はクロスについてご紹介します。


採用しているクロスは「ウッドチップ紙クロス」
made in Germanyでオガファーザーもしくはラウファーザー、ルナファーザーなど商品名が複数ありますが、
基本的な性能はどれも同等で輸入ルートの違いから名称が異なるようです。
 
一般的なビニールクロスと呼ばれるものは塩化ビニールやオレフィンなどの化学物質が原料となり製造されるものに対して、
紙クロスはその名の通り原料は再生紙です。
そこに間伐材などの小さな木片を漉き込んでランダムな凸凹パターンを作った通気性のある壁紙です。
 
ビニールクロスと違って、静電気が発生しないので、ほこりがつきにくく汚れにくいです。
手あか程度は消しゴムで消せるので、メンテナンスも容易です。
元来、塗装用下地として用いられることから、汚れなどが目立ってきたら、
水性塗料をDIYで塗れば部屋の雰囲気も変わります。
何度も塗り直しが可能な為、リフォームの際に無駄なゴミを発生させない永く付き合える素材です。
素地の色味はうっすらとグレー掛かったホワイトといった感じで、漆喰の純白な空間にも馴染むことから、
弊社は基本無塗装で施工しています。
壁面のアクセントで水性塗料で色を付けた物件もあります。

素朴な表情なため、子供部屋などにもおすすめですね。

 

主にクローゼットや収納内部に使用しているのですが、採用に至った経緯はOB様より洋服の袖が漆喰に擦れることで汚れてしまうという声をお聞きした事から。(乾燥しているので、拭けば落ちます。)
検討していくと、収納内部にはたくさんの棚板やハンガーパイプなどで漆喰の施工性もあまり良くないし、施工時の無垢材と漆喰のアルカリ成分の相性の悪さからも

そのようなところに無理に漆喰を施工しなくても良いのではとの考えにまとまりました。

 

素材自体が薄く柔らかいので施工はビニールクロスより難しく、

クロス職人さんにはいつも狭い箇所や少ない施工面積ばかりで恐縮ですが、
住まい手さんにとっては使い勝手の良い材料ではないでしょうか。

 


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